自主性を重視 ベース教室に通う高校生の話
b laboベース講師の中山です、今日は昨年の7月からベース教室に通う女子高生の話について書いてみたいと思います。
現在高校1年生のRちゃんは全くの初心者。ベースを買ってもらって3か月は自分で何とかしようと試みるもどうにもわからずに、当教室へ来ることになりました。
無料体験レッスン時にベースの持ち方、弦の押さえ方、右手のピッキングの方法などを伝えました。
私たちが常日頃よく考えている「基本はとても大切、しかし絶対ではない」ということを意識して教えました。
たとえば人間の手の大きさや形は千差万別なので「自分に合う方法を見つける」ということです。
そしてもう一方で「しかし基本は非常に理にかなっている」という話もしました。
ベースの弦を押さえるとき左手の親指はネックの上部にはかぶせずに背面に軽くそわせるのが基本です。
このほうが圧倒的に指を大きく広げることができます。
女性の場合指の長さのハンデを克服するには大切なことだと思われます。
また楽器の持ち方についても正面から見てネックをやや斜めにかまえるのが基本です。
そのためにギターやベースの背面上部は滑らかに削られてへこんでいると説明しました。
「基本やルールを絶対視して講師の価値観を押し付けない」これが大切と考えていますが、スムーズに弾くあるいは楽に弾くために基本は役に立つというスタンスでしょうか。
この姿勢で生徒さん自身が自分なりの方法を発見する自主性を重んじています。
さてRちゃんが最初に来た時に気になったのが彼女の爪。
今どきの女子高生らしく綺麗に伸びていました。
これについても「こんな爪じゃ弾けるわけない、切れ!」とは言いませんでした。
北風と太陽でもありませんが本人に「このままじゃ上手になれない」と自覚させることが大切で、そこが講師の腕の見せ所と考えたからです。これも自主性重視の一環です。
現在では爪も短くなりました。
楽器の上達に練習は欠かせません。講師はあくまでもきっかけでしかなくやはり自主性が大切です。
ただ講師は生徒さんを客観的に見てあげて「こうすればもっとスムーズにいくよとか、こんな練習をすれば役に立つよ」とアドバイスしてあげる役目です。
自分のやり方を押し付けてマウントを取るような行為はしたくありません。
私たちは長年の演奏活動で失敗も数多く経験してきました。
この経験から生徒さんには「失敗や無駄のない近道」を示してあげたいと考えています。
次回はRちゃんのレッスンがどのように進行しているか具体的に述べてみたいと思います。


