ジャズボーカルを向上させるには?聴いてなんぼや!
先日ボーカル生徒さんと会話をしていて「以前に通ったことのあるジャズボーカルレッスン」が話題にあがった。
そこの先生の指摘によれば「CDなどほかのジャズボーカルを聴いてはダメだ!」というものであった。
驚きましたね。その先生の考え方は否定しませんが当教室の方針は真逆です。
「できるだけたくさん聴きましょう。ボーカリストであってもドラムやベース、ピアノやサックスまで耳を傾ける。なんならジャズ以外の音楽も積極的に聴くべきだ」という考え方です。
聴いてはダメといった先生の理由の一つは「モノマネになるから」ということが想像できます。
ジャズが難しいとされる原因はモノマネやコピーでは成立しない音楽であるから。
そういう意味においてはこの先生は正しいと思います。
エラでもサラでもいいですが誰かの歌い方をマネしてコピーしたところでジャズにはなりません。
カラオケの採点機で100点を目指すような練習をしているのであればやめるべきです。
ジャズボーカルは千差万別で千人いれば千通りの歌い方があります。
また本人でさえも全く同じ再現ができずに毎回違う歌い方をします。
ジャズミュージシャンは即興的に音楽を構築していてメンバーが変われば当然演奏スタイルも変わります。
これに対してただ一つだけの歌い方によって適応しようとしても無理です。
私は調和という言葉をよく使いますが、他の楽器やジャズそのものを全く理解せずにいつも同じ歌い方をしている人に違和感を覚えます。
調和が取れない=アンバランスな状態ということです。
ジャズボーカルを向上させるにはこれで解決します。
「調和を取りアンバランスな状態にならない!」
では調和を目指すにはどうすればよいのか?
少し乱暴な説明で申し訳ないのですが「聴いてなんぼや!」これが一番だと思います。
ただBGMのように聴き流しても意味がありません。
ボーカリストであっても楽器の人が何をしているのかと考えて細部まで聴き、ジャズそのものを理解しようと努めるべきです。
でも最初は聴き方すらよくわからないし、誰を聴けばいいの?
そんな方には当教室ではわかりやすく疑問にお答えしています。
なるべく一緒に音楽を聴いて大切なポイントを伝えることで共通認識やリテラシーを高めてもらう。
これが調和ということです。
この文章の中で「モノマネではジャズにならない」と述べ矛盾しますが、部分的にはマネすることは大いに結構です。
レジェンドたちのいいところは遠慮なくいただきましょう。そのためにも聴いてなんぼです。
しかし注意しなければいけないのは「何も考えずにオウム返しのようなマネはダメ」ということ。
なぜこういう音程やリズムになっているのか?という理論的または構造的な部分まで理解して真似ること。
これができればスキルとしてあなたの引き出しに納まります。
そして状況に応じてその引き出しから取り出して使えよいのです。
「狙った場所に狙った音を出す」
状況に応じながら引き出しから出すとはまさにこういうことです。
これは独学オンリーではなかなか難しいことです。実践的な訓練が一番効果的ですが、そのために音楽教室は存在しているのであってぜひ活用していただきたい。
当教室はいつでもピアニスト・ベーシストが音を出しながら実践的なレッスンを行っています。
「お互いに対等にジャズという会話を楽しむ」
こんな感覚で生徒さんと一緒に過ごしたいですね。

